2100年 夏

日本の農業の将来について妄想を膨らませてみました

第6回 繁茂君の田舎生活

人口が減少すると前の世代が所有していた不動産がより少ない人数に引き継がれる。つまり後の世代の人たちには必要・不必要に関わらず不動産が集まってきてしまうのだ。繁茂君も田舎に小さな土地を相続している。市街化調整区域なので家は建てられなかったの…

第5回 緑の島の未来

日本の人口の推移 日本の人口が1億人を越えたのはそんなに昔のことではない。これを見ると江戸時代に人口は3倍近く増加し、明治・大正・昭和にかけてさらに2倍になっている。奈良時代や江戸時代に飢饉が頻発したのは天候のせいばかりではなく、食糧生産が…

第4回 ノマド カントリークラブ

ゴルフ場跡地での放牧 日本は山間地、傾斜地の多い国であり、農耕地に使える土地が少ない。諸外国の場合は山間地は牧畜に使うのであろうが、日本は雨量が多く樹林化してしまうので放牧がしにくい。一方 日本には2500か所以上のゴルフ場がある。ゴルフという…

第3回 九十九里太陽の会/ 精神のリハビリ 働く喜びのための農業

働く喜びとは 仕事はお金のためだけに行うものではない。働く喜びが収入よりも重要になる場合もある。ところが30~40年前から顕著になった格差の増大によって低収入で劣悪な労働環境で働かされ「働く喜び」など絵空事でしかないという人々が増えてきた。2050…

第2回 カイダ式電子農業 AIロボットを使った稲作

繁茂君は駅から農場までは電気自動車を使った。電気自動車の弱点は走行距離と充電にかかる時間である。2100年代には相当改良されたもののガソリン車やハイブリッド車には及ばない。そこで長距離移動には列車を使い、現地近くでレンタカーを借りるのが一般的…

第1回 暑い夏

私は農家の出身ではありませんが、農業に関係する仕事をしていました。日本の農業は産業規模を縮小しています。その主な理由は後継者がいないことです。そのまた奥にある理由は労働がきついわりに収入が少ないことです。しかし、農業は食料を生産するという…